タクティクスオウガ
項目 コメント 評価
ストーリー ゼネテギア大陸の遥か彼方、オベロ海の西に浮かぶヴァレリア島は、血みどろの闘いに揺れていた。そして今、一人の少年が立ち上がった。町を焼かれ、肉親たちを殺された仇を討つため、暗黒騎士・ランスロットの暗殺計画を立てるデニム、その姉カチュア、そして幼馴染のヴァイス。情報どおり現れた騎士団は、仇の暗黒騎士団ではなく、ゼノビアから追放された騎士だった…。 ★★★★★
取っ付きやすさ 初めてこのゲームを手に取るのには抵抗があるかもしれない。しかし本編を始める前にチュートリアルという、初めての人向けのとてもわかりやすい説明がついている。また、意外にもこのゲームは進行させながら覚えていけるので心配する必要はないだろう。例えば『マリオカート』をプレイするのに「このアイテムの効果は〜で、ミニターボをかけるには〜するのか」などと取扱説明書を熟読する人は稀だろう。なにが言いたいのかというと、とりあえず食わず嫌いをしないでやってみようということである。 ★★
難易度 シナリオの複雑な分岐、これまでにない斬新な戦闘システム(今では多くのゲームがこれを採用している)、キャラの死亡というシビアな設定、これらを踏まえると、ライトユーザー向けとは言えないかもしれない。 ★★★★
システム

操作性
城、街中、砦、平野、湖畔…、変化に富んだ40種類以上にも及ぶ戦闘フィールド。高さ、天候変化の要素導入により戦術性が高くなっている。多種多様なクラスチェンジ(40種類以上)、装備の重さによって行動順番が変わるATシステム、段差、向き、地形などの諸条件によって変化するダメージや命中確率。操作は決定が主にXボタンなので初めは手間取る。それと戦闘前のメンバー編成の画面での操作もなれないと辛いものがある。 ★★★
グラフィック

サウンド
グラフィックの美しさはなにも画素数や、滑らかなポリゴンだけで決まるものではないと改めてプレイして感じた。風景や場面との調和がまず第一にすばらしい。天候の細かな変化、臨場感のある地形、そしてキャラクターが、そのドット絵を見て、3Dの姿を想像できるくらいの緻密な作品である。サウンドはループするまでの時間が長く、飽きが来ない、しかもたくさんの曲が収録されているのでBGMは心地よいだろう。 ★★★★★
スタッフ 監督の松野泰己さんの経歴。
クエストという当時は無名だった開発会社に入ってから作った第一作目が名作『伝説のオウガバトル』で、これがかなりのヒットを飛ばして、次にゲーム史上に燦然と輝く『タクティクス・オウガ』を作り、その後、クエストとの細かい事情はよくわからないが、スタッフ数人と共にスクウェアに移籍。スクウェアに移籍してから作った第一作目がスクウェアファンにもなかなかに好評だった『ファイナルファンタジータクティクス』で、これは従来の松野さんのファンの評価は微妙だった。その次に作ったのがファミ通で久々の40点満点をゲットした『ベイグラントストーリー』。これはスクウェアファンには不人気だったみたいだったが、コアゲーマーの層では評価が高かった。現在はFF12の製作に関わっているようだ。その他のスタッフには皆川裕史さん、吉田明彦さん、畔柳達哉さんなど、現在も活躍している面々が揃っている。
その他 200時間以上はプレイしている自分もまだ行ってないルートが一つあり、それほど奥の深いゲームということである。今はどうかわからないが、SFCで唯一ファミ通のランキングに2004年くらいまでは15位くらいにランクインしていました。それほどまでにファンに今なお愛され続けている良質のゲームと言えるだろう。PS版も発売されているので自分の稚拙な文章でやってみたいと思ったひとは購入することを勧める。
総評 こんな短いレビューでは自分のこのゲームに対する情熱の半分も語れていないというのが実状である。魔法・アイテムの豊富さ、埋もれた財宝の存在、そしてそれらの枝葉の部分を飲み込み、牽引する壮大かつ秀逸なシナリオ、キャラクターたち。敵の説得、隠しダンジョン、心に訴えかけるサブシナリオ。意外と知られていない不朽の名作である。 ★★★★★

2005/3/17 ROKIさん

関連商品